まずは仮免学科試験。
※2024年1月追記:2024年2月から、東京都は運転免許の学科試験も完全予約制に変わります。
1日目 仮免学科の受験準備
お勉強の時間ですよ。
--うーむ、さすがにそろそろやらねばなるまい。
2023年5月、免許を取ると一念発起した店長。ネットで見つけた非公認教習所のサイトで一発試験の存在を知り、「学科の授業ナシ、通学もごく数回でOK、申し込みもネットで完了!」というお手軽さに魅せられて、そのスクールでの一発試験受験を決意。
訪問はおろか電話でクチを開くことすらなく、メールと振り込みでスクールの入校手続きを完了させ、スクールから迅速に教材が送られてきた時点で何がしかの達成感を得てしまっている店長は典型的なナマケモノです。自分でやるって決めたのに。
そんなナマケモノの店長でも、大金を支払ってしまった手前、やらないワケにはいきません。まずは仮免学科試験です。一発試験の仮免学科試験は予約ナシで平日いつでも受験できます。この「いつでも受験できる」というところがまたナマケ癖を呼び寄せるのですが、キリがないので自分で受験する日を設定。
とうに教材は届いていたのに、ようやく勉強を始めたのは、受験日の2日前でしたとさ。
どんな教材がくるのかという店長の心配をよそに、届いた教材は非常に頼もしそうな代物でした。学科教本と運転教本が1冊ずつ、問題集が3種類1部ずつの5冊。版は令和5年の最新版だし、発行元は天下のトヨタの関連会社。コレなら教材はもう十分でしょう。
書類の準備
試験の勉強ももちろん大事ですが、忘れちゃいけないのが書類の準備。どんなに勉強したって書類不備で試験受けられなきゃ元も子もないですからね。
一発試験仮免学科試験の受験時に必要な書類は、「本籍地記載かつマイナ記載ナシの住民票」、「本人確認書類」、「証明写真2枚」。持っている人は免許証。
店長はなんの免許も持ってないので免許証はナシ。本確書類はマイナカードでクリア。あとは住民票と写真です。
住民票と言えば、ひと昔前は役所まで取りに行かなきゃならないモノでしたが、店長はすでにコンビニ交付ができるようにしてあるので近所のコンビニのマルチプリンタでマイナカード使って、本籍地やマイナの記載事項もポチポチ選択してハイできあがり。たまにしか使わない分、使えた時に感じるありがたみ。
そして証明写真も、これまた過去には街中の証明写真機で撮っていたものですが、いまではスマホで自撮りしてWeb経由でコンビニプリント。住民票と同時に入手です。しかも3枚200円と安い。ベンリな時代になったモンだ。ただの手続きに使う写真なのに奇跡の1枚を求めて何度も撮り直してたのは中年男性のハートに潜むオシャマな妖精のしわざ。
2日目 仮免学科試験前日
すでにザンネン
学科教本を一通り読んで、「項目別問題集」一通り解いて、仕上げの仮免学科模擬テストをやって……
--あれ、なんか、ちょっと問題が……あれ? あれー!?
試験範囲間違えて勉強してた。
仮免の学科の範囲は教本の第1段階までなのに、全部通して第2までやっちゃってた店長。あーらら。試験範囲の確認なんて、どんな試験でも基本のキの字なのに。先が思いやられます。
まぁ、余分にやった分もあとで使うワケだからムダにはなりません。足らなかったよりずっとマシ。
3日目 仮免学科試験当日
いざ、府中試験場へ
仮免学科試験は平日、午前と午後にそれぞれ1回ずつ受けられます。午前の試験で受験の場合は、不合格でも同日午後に再度試験を受けられます。ただ、午前の試験は混み合うらしく、定員オーバーになると午後試験に回されちゃうとか。
--きっと大丈夫なハズ!
ナマケモノ店長、早起きを回避してハナから午後試験を受けにいきます。
午後試験の受付は午前9時半から11時半まで。初めて行く場所ということもあって、時間に余裕を持って移動。
そして無事到着!
![]() |
警視庁府中運転免許試験場正門 |
--あー、あと最低3回はココに来なきゃなんだよなー。
「あと3回」なんてとんでもない見当違い。もっともっと何度も足繁く通うことになることを、店長はまだ知りませんでした……
まーたやっちゃってるよ
建物の中に入ると、割と人が大勢います。免許関連の手続きやらで、いろんな人が来てるんですね。一発試験を受けに来る人なんてごくわずか。
入り口で案内している男性に促されるまま受付の列に並び、待つことしばし、店長の番。
「すみません、普通自動車の仮免許の試験を受けたいんですが……」
「えーと、なんか免許もってます?卒業証明書とかあります?」
「いえ、免許は何ももっていないです。学校も通っていなくて、初めて試験を受けるんですが……」
「ああ、一発試験受けるのね」
--一発試験って通称使った方が話が早いんだな……
「はい、そうです」
「それじゃ、住民票と、写真と、あと本人確認できるものを出してください」
準備しておいた書類を店長が手渡すも……
「あれ……この住民票……本籍地が入ってないね……」
--!!!!!?????
「ほらココの欄。省略されちゃってるでしょ。本籍地が入ってる住民票じゃなきゃダメなんだよー」
--そうだった……本籍地の記載……
「本籍地の入った住民票持って、また来てください。住民票出す時ね、機械で本籍地載せるかどうか選べるようになってるからね」
--知ってます……そう、マイナンバーの記載の有無を選ぶ項目と一緒に表示されてた……マイナンバーを記載ナシにした時に一緒に本籍地も「記載ナシ」にチェック入れちゃったたしかに!!!!
どんなに勉強したって書類不備で試験受けられなきゃ元も子もない(2回目)。
書類を一旦全部返してもらい、慌てて建物を飛び出す店長。--落ち着け、まだ30分ある。近くにコンビニがあれば住民票取り直してまだ間に合う!!
スマホで調べて、すぐ近くにコンビニを見つけてダッシュ。本籍地入りの住民票を入手!試験場にトンボ返りして再度受付のおじさんに書類を渡して、今度こそ受付を通過!この時点で受付終了10分前です。「あともう少しで学科試験の受付終わっちゃうから、急いで手続きしてね」--ありがとうございます!
時間に余裕持っておいてよかったですね。行政サービスがベンリでよかったですね。けどそれよりも何よりも前もってちゃんと準備しておきましょうね。
さらに想定外の試練
総合受付でもらった書類に必要事項を記入し、持参した写真を添付。その書類を持って会計窓口で受験料のお支払い。試験場での受験料等の支払いは電子マネー対応してました。ピピッと。試験場最初のお支払いは受験料2,900円ナリ。
「はい、レシートです。それじゃ、この後ろの窓口に行って適正試験受けてくださいねー」
支払いを終えてもまだ試験は受けられません。学科試験の前に適正試験があります。なんてコトはない、ただの視力検査。仮免の受験資格には、「18歳以上であること」と合わせて、「視力が両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上であること」とあります。
検査ブースが3つあり、並んで順番待ち。「次の方どうぞー」と呼ばれて中に入り、書類を渡す。
「はい、じゃーそこの機械にアタマつけて穴から除いて、光ってる輪の向きを教えてくださーい」
こなれた感じの職員さんが砕けた口調で指示してくれます。
が、しかし……
--…………み、見えない…………!!!!
店長は結構なレベルの近眼で、裸眼の一眼視力はどちらも0.1を切っています。なので日常的にメガネ着用、メガネをかけていないときはコンタクトレンズを使っています。コンタクトレンズだと、長時間文字を読んだりすると目が渇くし疲れも早いので、この日は当然にメガネをかけてきました。矯正視力であれば問題なくクリアできるであろうと、視力検査に関しては全くのノーマーク。
ところが、店長が覗いた機械の中で示されたランドルト環はにじんでぼやけて切れ目がはっきり読めません。その時までに、教本を読んだり書類を見たり書いたりしていたせいなのか、いくぶん目が疲れているような感もある。コレはマズイ……
「……う、上です……」
「はい、じゃーコレはー?」
「…………右……です……」
ひたすら目をすぼめてランドルト環の向きを読み取ろうとする店長。--ううっ、すんなり読み取れない……まさかコレで落とされるなんてコトは……!?
店長、焦る。しかし!
「右ー?んー、それじゃコレはー?」
「うーん、う……」
「『う』?」
「あ、いや、左……」
「うんそう左ねー。次コレはー?」
「えーっと…………し、下……」
「はいそうですね下ですねー終わりですー」
職員さん、明らかに救ってくれてます。ハナから視力検査で落とすつもりがないかのよう。
視力検査に続いて色の検査。こちらは店長の目でも全く問題ないので、「赤、青、黄色!」とサクサク回答して試験終了。
「はい、終了ですー。この書類持って奥のカウンターに進んでくださいー」
言われるままに奥のカウンターで書類を提出。
「はい、合格です。この書類を持って、3階の試験受付で手続きしてください」
視力検査、まさかの大苦戦でした。クリアしてホッと一安心。
ようやく受験票をゲット
書類不備でコンビニに走ったり視力検査で苦戦したりと、試験受ける前からもうすでに店長のライフゲージは半分減ってます。一発試験の手強さを噛み締めつつ3階の学科試験受付窓口へ。
学科の受付窓口は、すぐ隣に外国人向けの受付窓口があるらしく、窓口付近のベンチには外国人の方がいっぱい。白人の方は一人もおらず、みなさんエイジアで大変にオリエンタル。
窓口前で順番待ちをしていると、すぐ隣の窓口で、エイジアな若者の男性が職員のおじさんと何かやりとりしています。
「今までに無免許で運転したりしてない!?」
「……ア……ハイ……ナイデス……」
「ホントに!? ホントにない!? 正直に言わないとダメだよ! 調べればすぐにわかるんだから!!」
--うっわ、こっわ。
--ホントに調べてわかるもんかね……調べてもわからんから聞いているのでは……
そんな様子を眺めつつ、店長の番が回ってきました。窓口で職員さんに書類を渡します。
「普通自動車仮免の学科試験ですねー。オートマ限定ですね。いままでに他になにか免許持ってたりしてませんか?」
「持ってないです」
「これまで無免許で運転したりしてませんか?」
--あ、コレ聞かれるんだ。「してません(キッパリ)」
試験開始まで1時間弱。まずは試験室の場所を確認。試験室にはもう入れるようでしたが、中だと飲み物飲めないとのことで、店長は試験室の外で待つことに。試験場の中は至る所にベンチがあるので待つには困りません。たまたま空いていたこともあって、試験室のドアの真前の席に座り、教本を読みながら待機。準備は十分してきたつもりだけれど、念には念を入れて最後の復習。
仮免学科試験、合格
試験開始時間が近づいて、たくさんの人が教室に入っていきます。店長も、最後に飲み物をひとくち飲んでから教室へ。
教室の入り口には、大きな木箱に何十本、何十個というエンピツ消しゴムが置いてあり、受験生はそれぞれ1つずつ取って自身の受験番号が書かれた席に座ります。
試験は仮免だけでなく本免や二輪など他の免許の試験も同じ部屋で行われます。仮免試験は30分ですが、本免含め50分の試験も同時に試験されるので、教室のモニタには2分割して2種類のタイマーが表示されます。
教室の列ごとに試験の種類が分けられているようで、店長と同じ仮免学科の受験者は、店長含めて7人ほど。教室全体では30人程度の受験者がいました。
本免学科試験は30分間50問で、45問以上正解で合格。早く終了したけれぱ、試験時間より前に退出も可能でした(もちろん一度出たら戻れません)。
「合格発表の時間の前に、この部屋に戻ってくるようにしてくださいね。遅れたりすると、皆さんの帰る時間がどんどん遅くなりますから、遅れないように」
事前に注意されていたので、店長も10分前に試験室に戻ります。ほとんどのひとがもう戻っていました。
さぁ合格発表です。その方法は、合格者の受験番号が、教室のモニタに表示される、というもの。一度に全部の数字が表示されるのではなく、分割して表示されるので、表示されている間はドキドキです。店長の番号は無事に表示され、合格。
少しヘビーなのがこの後です。
「不合格の方には、これから書類をお返しするので、その書類を受け取ったら、お帰りになって結構です。合格者の方にはそのあと説明があります」
--うーわー、不合格者は晒し者になるしくみ。
「学科試験は、午前と午後と、1日2回実施しています。午前の試験は、不合格だった時にそのまま午後の試験を受けられますから、次回の受験の際には検討してください」
--午後の試験で落ちるくらいなら、午前の試験でチャンス増やしたほうがいいよ、ってコトね。
そして店長が座っていた仮免受験の列から1人だけ、先に書類を受け取って帰っていった人がいたのでした。サヨナラ同志。再受験がんばって。
仮免学科試験は簡単か
店長は無事に1回でクリアした仮免学科試験ですが、客観的な点から言って、あまり難しくない試験だと言えそうです。
前述の通り、試験は30分間で50問。問題の形式はすべて正誤を問う問題でマークシートです。出題内容に計算問題はなく、知識の有無と、若干の読解力を問う内容なので、「理解しているかどうか」というよりは「正しく覚えているか」が問われます。合格ラインは9割の45問。6問不正解で不合格です。言い換えると5問まで不正解でもセーフ。また、いわゆる「地雷」のような「この問題が不正解の場合は得点にかかわらず不合格」という類の設問もありません。試験時間は、単純計算で1分間に2問近くのペースでの回答が求められますが、設問文の長さからいってかなりゆとりある時間設計です。実際に、店長が受験した際も、店長ともう1人以外の人は全員途中退出していました。
また、店長と同時に受験した約6名が、それぞれ何度目の受験なのかはわからないですが、7名受験して6名は合格している試験です。さらに言うと、店長が本免学科を受けた際も仮免学科を受験している人が3名いましたが、その3名は全員合格していました。この合格者の多さから見ても、受験回数は別として、割と受かりやすい試験と言えるかと思われます。
さぁ、次は運転練習。
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