このブログにおけるすべての始まり。
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ヌシ様の顔をペロリ。 この犬がウチの「ししまる」になるとほぼ決まった瞬間。 |
夕暮れ時、前日にしこたま飲んだ酒がようやく抜けてきて、それじゃメシを食いに居酒屋にでも行こうかと出かけた時に、かわいい子犬が見られるから見にいこうと店長の誘いで何の気なしにペットショップに来た二人。そこで二人と出会った柴犬の子犬が、いまのししまる家のししまるになってしまったのでした。
最初はショーケース越しに子犬を見ているだけだったヌシ様、店員さんに勧められても断っていたのに堪えが利かなくなったかはたまた気が変わったのか、自分で頼んで1頭の柴子犬をご指名で抱っこ。その時の最初で最後の1頭に、ヌシ様はあっさりやられてしまったということですね。この柴子犬、もうすぐで満3ヶ月という時でした。
この時点では単に見に来たというか遊びに来たというか冷やかしに来たというか、ともあれ何も買わず一銭も払わずに、愛想の良い店員さん達にお礼だけ言って店を出た二人。その足で、当初の外出理由だった夕食がてらの居酒屋に入り、また酒を飲みながら犬を見た感想を言い合います。その流れで、店長が友人のラキさん、猫飼いで店長を件のペットショップに連れていってくれた人物に「あのペットショップに二人で遊びに行ってきたよーてへぺろ」とヌシ様が子犬を抱っこしている写真を送信。すると、店長が飲んでいたホッピーのグラスが空く前にラキさんから電話がかかってきました。
「ちょっとぉぉぉぉぉぉ!!!!!ナニやってんの抱っこしちゃってるじゃん抱っこさせちゃってるじゃん飼う気あるの飼うことになったの抱っこしたらもう終わりだよっていうか始まりだよいやもうコレは飼うことになるねなったね抱っこしちゃったんだもん既にもう」
表現はともかくとして概ねこのような内容のことを結構な剣幕でまくし立てられた店長。果たして、彼女が言ったとおりの運びと相成りました。店長は前から子犬を抱っこさせてもらってもそんなんじゃなかったのに。ヌシ様の場合はキャラが違ったということでしょうかね。
理詰めで行動するタイプの人でも、時として理屈に合わない行動に出る時があります(そしてその行動の理由は、究極的にはその人の「好き嫌い」という感情の問題に集約されます)。だから人間の行動に影響されるようなことは往々にして理詰めの予測が当たらない(=理屈に合わない)のですが、そもそも理屈でなく感性で動いているタイプの人間は、理屈に合わないどころかいきなり異次元のことを言い出したりします。それまでに犬と暮らすことについて縁も興味もなかったのに、たった1頭の犬を抱っこしただけでその犬を飼うと決めてしまうヌシ様のように。店長もうビックリ。店長も犬を飼ってみたいと思ってはいたけれど。けれども。
ナニがすごいって、店長はもともと犬を含めて割と動物が好きなほうですが、ヌシ様は割と動物が好きでない人間だということです。ある時二人が川沿いを歩いていた時、歩道から見下ろした川の水面にカルガモの群れが泳いでいるのを店長が遠目に見つけて、「ほらあそこ、カルガモ、かわいいね」とヌシ様に伝えると、それを見たヌシ様が「ゴキブリの群れみたい」と吐き捨てたことを、店長は生涯忘れないでしょう。さらに残念だったことは、そう言われちゃうとたしかにそう見えなくもなかったということ。遠目で小さく黒っぽく見えちゃったから。
そんなヌシ様を変えちゃったししまるがすごいのか、柴子犬1匹で変わっちゃうヌシ様がすごいのか、どちらかはわかりませんがとにかくヌシ様は人が変わり、柴子犬は「ししまる家のししまる」に変わり、店長の生活も大きく変わったのでした、出会ってしまったのだから。
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